
はじめに
こんにちは。ブログ運営者のHARU(@HARU)です。
いきなりですが問題です。
1万円の商品を100個売るのと、同商品を9千円に値引きして150個売るのでは、どちらが『優秀な営業』でしょうか。
あなたはこの問いにすぐに答えられますか?
私はすぐに答えられませんでした。
もしあなたも答えが浮かばないのなら、本記事を通して一緒にお金の勉強をしていきましょう。
この記事では『貸借対照表』、『損益計算書』などのいわゆる会計用語は解説しません。
営業職で最低限知っておくべき、会計知識を身につけていくことが目的となります。
本記事では『経理以外の人のための 日本一やさしくて使える会計の本』を参照しています。
ちなみに答えは『粗利による』です。
ちょっと意地悪な問題でしたね。
どういうことなのか具体的に説明していきます。
売上より粗利が重要

粗利とは、売上高から売上原価を引いたものをいいます。
売上高 – 売上原価 = 粗利(売上総利益)
企業は利益を最大化する使命を抱えています。
売上を大きくすることは重要ですが、その裏にある利益を忘れてはいけません。
問1
ここで冒頭の問題に戻ります。
以下の条件の場合、定価1万円の商品を100個売るのと、同商品を9千円に値引きして150個売るのでは、どちらが『優秀な営業』でしょうか。
販売価格:10,000円
仕入価格:8,000円
答えは『定価のままで100個販売する』が正解です。
それでは解説していきます。
まず、値引きしない場合です。
仕入価格が8,000円なので、粗利率は20%((10,000円 – 8,000円)÷ 10,000円 × 100)です。
100個販売するので、売上は1,000,000円(10,000円 × 100個)。
仕入原価は800,000円(8,000円 × 100個)なので、粗利は200,000円(1,000,000円 – 750,000円)となります。
続いて、値引きした場合です。
粗利率は同様に20%です。
150個販売するので、売上は1,350,000円(9,000円 × 150個)。
仕入原価は1,200,000円(8,000円 × 150個)なので、粗利は150,000円(1,350,000円 – 1,200,000円)となります。
よって、売上高は値引きした場合の方が135%多いにも関わらず、値引きをして多く売るよりも値引きなしで販売した方が、利益は高くなります。※
※今回の場合は季節商品などで在庫をはける必要性がない場合を想定しています。
値引きなしで販売した場合 | 値引きありで販売した場合 | |
---|---|---|
販売価格 | 10,000円 | 9,000円 |
仕入価格 | 8,000円 | 8,000円 |
粗利率 | 20% | 20% |
売上 | 1,000,000円 | 1,350,000円 |
仕入原価 | 800,000円 | 1,200,000円 |
粗利 | 200,000円 | 150,000円 |
問2
続いて次の問題もみていきましょう。
商品Aの販売価格は10,000円、粗利率は30%。それに対して商品Bの販売価格は15,000円、粗利率が15%の時、商品Aと商品Bではどちらを売るべきでしょうか。
前回の問題で粗利の大切さを学んだあなたなら、簡単な問題ですね。
答えは『商品A』です。
商品Aの粗利は3,000円(10,000円 × 30%)。商品Bの粗利は2,250円(15,000円 × 15%)。
商品Aの方が750円利益が多くなります。
したがってより利益を得るためには、販売価格が安い商品Aを売るべきなのです。
商品A | 商品B | |
---|---|---|
販売価格 | 10,000円 | 15,000円 |
粗利率 | 30% | 15% |
粗利 | 3,000円 | 2,250円 |
売上高×粗利率=粗利(粗利率=粗利÷売上高)
問3
それでは仕上げにもう一問だけ解いていきましょう。
商品Aの仕入原価が3,000円で、粗利率を60%にしたい場合、いくらで販売すれば良いか。
また、商品Aを定価で100個販売する目標を抱えている時、20%割引して販売した場合にいくつ売る必要があるか。
まず販売価格から考えていきましょう。
希望粗利率が60%なので、販売価格は7,500円(X – 3,000円 = 0.6X)となります。
続いて、定価で100個販売したときの粗利をみていきます。
目標粗利は450,000円((7,500円 – 3,000円) × 100個)です。
では、20%割引した場合にいくつ売る必要があるのでしょうか。
販売価格は6,000円(7,500円 × (1 – 0.2))で、ひとつあたりの粗利は3,000円(6,000円 – 3,000円)となります。
よって、売らないといけない数は150個(450,000円 ÷ 3,000円)です。
値引前 | 値引後 | |
---|---|---|
販売価格 | 7,500円 | 6,000円 |
仕入原価 | 3,000円 | 3,000円 |
粗利 | 4,500円 | 3,000円 |
目標粗利 | 450,000円 | 450,000円 |
販売個数 | 100個 | 150個 |
本文の一部は『経理以外の人のための 日本一やさしくて使える会計の本』より引用しています。
時間を金利換算する

「Time is Money (時は金なり)」という言葉は聞いたことがあるでしょう。
まさに時間を金銭感覚でとらえることは営業の際にも大変重要です。
ここで再び問題をみていきましょう。
今すぐの支払いならば900万円の受注、半年後の支払いならば1,000万円の受注を約束された場合はどちらをとるべきでしょうか。
答えは『金利による』となります。
また少し意地悪な問題でしたね。
例えば金利が4%の時、半年後の支払いに応じた場合は18万円の値引きをしたことと同じことになります。
計算式は800万 × 4% × 6ヶ月 ÷ 12ヶ月です。
金利はどのくらいの期間そのお金が使えないのかという、「時間」の値段でもあります。
つまり金利分を差し引いた分が利益と考えるべきなのです。
今回の例だと半年後の契約については実質9,820,000円の契約となります。
また、売掛サイト(受取までの期間)が長いと、その分回収リスクやキャッシュフローを悪化させる要因となります。
キャッシュフローについては次で勉強していきましょう。
本文の一部は『経理以外の人のための 日本一やさしくて使える会計の本』より引用しています。
キャッシュフローを考える

キャッシュフローには主に3つの考え方があります。
- 営業活動によるキャッシュフロー
- 投資活動によるキャッシュフロー
- 財務活動によるキャッシュフロー
『営業活動によるキャッシュフロー』とは、通常の営業活動によってもたらされるキャッシュフローです。
健全な会社はこれがプラスとなります。
『投資活動によるキャッシュフロー』とは、固定資産の購入や売却によるキャッシュの増減、投資目的で保有している株式等の売買によるキャッシュの増減です。
『財務活動によるキャッシュフロー』とは、銀行からの借入れ、借入金の返済、利息の支払い、株式の発行、配当金の支払いなど、財務活動によってもたらされるキャッシュフローです。
営業活動によるキャッシュフローがマイナスだとやばいとか、投資活動によるキャッシュフローがマイナスだと、どんどん投資をしてビジネスを拡大しようとしているなどの見方ができます。
重要なのは営業活動によるキャッシュフローがプラスになっていることです。
それではキャッシュフローを良くするには、どうすれば良いのでしょうか。
答えは『売掛サイト(受取までの期間)を短くし、買掛サイト(支払いまでの期間)を長くする』ことです。
つまり、受け取りはなるべく早く、支払いはなるべく遅くが鉄則です。
先ほどの例で見た半年後の支払いがなぜキャッシュフローを悪くするのかがわかりますね。
回収リスクについてはここでは詳しく触れませんが、利益はあくまで差額概念であり、利益はあるけどお金がない状態ということがあり得るため、慎重な取引が必要ということがいえるのです。
本文の一部は『経理以外の人のための 日本一やさしくて使える会計の本』より引用しています。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
ご紹介した3つの知識を持っているだけでも、効果的な営業活動を行えるのではないでしょうか。
今回ご紹介した知識は『経理以外の人のための 日本一やさしくて使える会計の本』を参照させていただいております。
詳しく知りたい方はこちらからお買い求めください。
最後まで見ていただきありがとうございます。
あなたの仕事が少しでも上向くことを祈っています。
※本記事の本文の一部は『経理以外の人のための 日本一やさしくて使える会計の本』より引用しています。